竹澤恭子
Kyoko Takezawa
      
1993年リサイタル 1993年3月28日(日) ヴァイオリンリサイタル
◆ピアノ ロハン・デ・シルヴァ
◆場所 いずみホール
◆プログラム
G.タルティーニ/ヴァイオリン・ソナタト短調「悪魔のトリル」
M.ラヴェル/ヴァイオリン・ソナタ
C.A.ドヴュッシー/ヴァイオリンとピアノのソナタ
L.V.ベートーヴェン/ヴァイオリン・ソナタ第9番イ長調Op.47
             「クロイツェル」

ジュリアード音楽院でドロシー・ディレイに師事した竹澤恭子さん。彼女のヴァイオリンは低音が太くよく鳴ります。その頃まだ付き合っていた主人と一緒にこの日初めて生で演奏を聴きました。前半のタルティーニ、ラヴェル、ドビュッシーはかなりの熱演で圧倒されました。(特にタルティーニでは足を踏み鳴らして演奏するほどの熱演でした。)惜しかったのは後半のクロイツェルでピアノが目立ちすぎてしまったことでした。アンコールのうちの1曲は主人が好きなN.ミルシテインが編曲したF.ショパンの「夜想曲第20番嬰ハ短調」で、私もこれ以来この曲が大好きになりました。終演後サイン会がありました。

1996年関西フィル第116回定演 1996年7月26日(金) 関西フィルハーモニー管弦楽団第116回
             定期演奏会
◆指揮 小林研一郎
◆オルガン 土橋 薫
◆場所 ザ・シンフォニーホール
◆プログラム
C.C.サン=サーンス/ヴァイオリン協奏曲第3番ロ短調Op.61
C.C.サン=サーンス/交響曲第3番ハ短調Op.78「オルガン付き」

オールサン・サーンスプログラムでした。サン・サーンスのヴァイオリン協奏曲第3番は演奏会ではあまり取り上げられませんがとても素敵な曲だと思います。竹澤さんのヴァイオリンの低音が出だしからよく鳴っていて思わず聴き入ってしまいました。2楽章ではヴァイオリンとクラリネットが同じ音を弾く場面などもありました。後半の「オルガン付き」は聴いたことがなかったのですが、4楽章ではオルガンを思い切り鳴らす場面があってとても感動しました。コバケンさんにはピッタリの曲だと思います。ご本人もそう思っておられるのかこの曲を頻繁に取り上げられます。終演後コバケンさんはご機嫌でサインをしてくださいました。竹澤さんは帰ってしまわれて残念でした。

1997年リサイタル 1997年6月9日(月) ヴァイオリンリサイタル
◆ピアノ フィリップ・モル
◆場所 ザ・フェニックスホール
◆プログラム
L.V.ベートーヴェン/ヴァイオリン・ソナタ第1番ニ長調Op.12-1
J.ブラームス/ヴァイオリン・ソナタ第2番イ長調Op.100
K.シマノフスキ/ヴァイオリン・ソナタニ短調Op.9
E.イザイ/悲劇的な詩Op.12
M.ラヴェル/ツィガーヌ

以前のリサイタルに比べてシャープさがなくなって、聴きやすくなったように感じました。ピアノとのバランスも良かったと思います。ツイガーヌの出だしの音程が少し狂ってしまいましたが、全体的にはとても良い演奏でした。シマノフスキのソナタが聴きやすい曲だったのが意外でした。終演後サイン会がありました。

1997年リサイタル 1999年7月3日(土)ヴァイオリンリサイタル
◆ピアノ 江口玲
◆場 所 さざんかホール小ホール
◆プログラム
W.A.モーツァルト/ヴァイオリン・ソナタ第40番変ロ長調
J.ブラームス/ヴァイオリン・ソナタ第1番ト長調Op.78「雨の歌」
O.レスピーギ/ヴァイオリン・ソナタロ短調
M.ラヴェル/ツィガーヌ

土砂降りの雨の中を2時間かけて聴きに行きました。その甲斐はありました。彼女の場合モーツァルトを弾くのイメージはあまりなかったのですが、良かったと思います。とても滑らかに歌わせていました。以前のイメージではシャープな面が前に出ていたのですが今回はそう感じませんでした。ブラームスでのヴァイオリンの歌わせ方も音量も間の取り方も私好みでした。レスピーギは音量のある彼女のヴァイオリンにはピッタリの曲だと思いました。CDで聴いたことはありますが、生で聴くのは初めてでした。途中弦をはじいてしまいよけいな音が入ってしまいましたが、全体的には良かったと思います。ツィガーヌは彼女の十八番です。途中フラジオレットが鳴りそこねるミスはありましたが、非常に迫力のある演奏でした。例の如く終わってからサイン会があって一緒に写真を撮ることも出来ました。

2000年デュオ・リサイタル 2000年9月30日(土)デュオリサイタル
◆ピアノ シュテファン・ヴラダー
◆場 所 豊田市コンサートホール
◆プログラム
L.V.ベートーヴェン/ヴァイオリン・ソナタ第7番ハ短調Op.30-2
J.ブラームス/ヴァイオリン・ソナタ第2番イ長調Op.100
I.F.ストラヴィンスキー/ディヴェルティメント
R.シュトラウス/ヴァイオリン・ソナタ変ホ長調Op.18

在来線で4時間かけて聴きに行きました。この日も大雨でした。竹澤さんのリサイタルの時は何故か雨の日が多いです。 わざわざ豊田まで行った甲斐はありました。 2人の息はぴったりでしたし、ヴラダーさんの細かな表現には感心してしまいました。後半の2曲が特に良くて、R.シュトラウスのヴァイオリンソナタに至っては細かい表現といいテクニックといい申し分なかったと思います。また、ホールの響きが素晴らしく、私が座っていた席はかなり後ろでしたが、うまく音が跳ね返って聞えてくるのです。もちろん竹澤さんは音量がある方ですからそのせいもあるとは思いますが。舞台の上でも自分の音が聞えるのだそうです。アンコールの曲目に愛の悲しみがありましたが、表現、間の取り方が上手いので感心しました。まるでワルツを聞いてるようです。今までこの曲は何回も聴いてますが、CDで聴いたクライスラーの演奏を思い出しました。終演後、お2人を囲む会があって、お茶を飲みながらお話したりしてとても身近に感じられました。サイン会もありました。余談ですが在来線の旅は結構面白かったです。(^。^)

2001年大阪センチュリー響第70回定演 2001年6月8日(金)大阪センチュリー交響楽団第70回定期演奏会
◆指揮 高関 健
◆場 所 ザ・シンフォニーホール
◆プログラム
B.バルトーク/ヴァイオリン協奏曲第2番(1937-38)
F.シューベルト/交響曲第8番ハ長調D.944「ザ・グレート」

関西ではそう演奏されないバルトークの協奏曲第2番。この曲はヴァイオリン協奏曲の中では最も難しい曲の1つと言われています。(第1楽章のカデンツァの前では半音より狭い音域、四分音などというものが登場したりします。)しかも40分間不協和音が炸裂する曲です。お客さんは7割くらい。予想通りといった感じです。竹澤さんのテクニックは申し分なく、難易度の高い技巧が多々登場するのに難なくこなしていました。CDで聴くと聴きにくいのですが、生では結構聴き応えがあって面白いと思います。オケも好演していました。この曲だからなのか高関さんの指示なのかは知りませんが、オケの配置が変わっていてコントラバスが通常のパーカッションの位置に、パーカッションが通常のコントラバスの位置に、チェロはヴァイオリンの横に配置されていて、雛壇はありませんでした。座っていた席が悪かったのか金管の音がずれて聞こえてきました。この曲の終演後竹澤さんのサインをいただくのに楽屋口で待っていました。30分くらい待っていたら竹澤さんがご両親と一緒に出て来られてサインをして下さいました。というわけで後半は聴くことが出来ませんでした。高関さんごめんなさいm(_ _)m。