諏訪内晶子
Akiko Suwanai
      
1992年アジア・ユース・オーケストラ 1992年8月25日(火)アジア・ユース・オーケストラ
◆指揮 ルーカス・フォス
◆ソプラノ エリー・アメリング
◆場所 ザ・シンフォニーホール
◆プログラム
武満徹/鳥は星形の庭に降りる
J.S.バッハ/ヴァイオリン協奏曲第2番ホ長調BWV.1042
G.マーラー/交響曲第4番ト長調

諏訪内さんの演奏は良く言うと技術的には完璧、悪く言うと優等生的な演奏だと思います。演奏するときは無表情でまるで能面のようです。アジア・ユース・オーケストラはアジア各国から選ばれた演奏家によって編成されているオーケストラです。マーラーの4番はこの時初めて聴きましたが、 途中コンサートマスターが調弦の違うヴァイオリンに持ち代えて演奏する場面があったりして予習しないで聴いた私には実に新鮮な曲に思えました。

1992年セント・マーチン・アカデミー管弦楽団 1992年10月20日(火)セント・マーチン・アカデミー管弦楽団
◆指揮 サー・ネヴィル・マリナー
◆場所 ザ・シンフォニーホール
◆プログラム
W.A.モーツァルト/交響曲第38番ニ長調K.504「プラハ」
W.A.モーツァルト/ヴァイオリン協奏曲第5番イ長調K.219「トルコ風」
W.A.モーツァルト/交響曲第36番ハ長調K.425「リンツ」

オールモーツァルトプログラムのコンサートでした。諏訪内さんは相変わらず無表情で優等生的な演奏をしていました。 彼女は技術的には上手いのですが中身の方は何かが足りない感じがしてなりません。交響曲は後半の「リンツ」を聴くころにはだれてしまいました。コンサートで同じ感じの曲が続くのは疲れますね。

1996年リサイタル 1996年6月20日(木) ヴァイオリンリサイタル
◆ピアノ フィリップ・モル
◆場所 ザ・シンフォニーホール
◆プログラム
I.F.ストラヴィンスキー/プルチネルラ組曲
S.S.プロコフィエフ/ヴァイオリン・ソナタ第1番ヘ短調Op.80
W.A.モーツァルト/ヴァイオリン・ソナタ第25番ト長調K.301(293a)
武満徹/悲歌(エレジー)
J.ブラームス/ヴァイオリン・ソナタ第2番イ長調Op.100

この日はあいにくの大雨で、ヴァイオリンがあまり鳴ってないように感じました。本人は一生懸命弾いてるのですが。お客さんの乗りも前半はあまり良くなかったように思えました。後半のモーツァルトと武満の曲は結構良かったと思います。ブラームスはもう一味欲しいところです。終わってから楽屋口に並んでいましたら、彼女は疲れてるからと別の出口から出て帰ってしまいました。おまけにその後どしゃぶりになって散々でした。

1996年サンクトペテルブルグフィル 1996年10月19日(土)サンクトペテルブルグ・フィルハーモニー
              交響楽団
◆指揮 ユーリー・テミルカーノフ
◆場所 ザ・シンフォニーホール
◆プログラム
P.I.チャイコフスキー/幻想的序曲「ロメオとジュリエット」
F.メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲ホ短調Op.64
P.I.チャイコフスキー/交響曲第5番ホ短調Op.64

この日の諏訪内さんの演奏は結構良かったと思います。彼女のヴァイオリンの音色は軽いので、メンデルスゾーンのような曲には向いているのでしょう。演奏後サインをいただこうと楽屋口に行ったのが大きな間違いでした。彼女は表から帰ってしまった上、チャイコフスキーの交響曲を聴けなかったのです。 何だかすごく損をした気分になりました。

1997年デュオ・リサイタル 1997年5月2日(金) デュオリサイタル
◆ピアノ ボリス・ベレゾフスキー
◆場所 京都コンサートホール大ホール
◆プログラム
L.V.ベートーヴェン/ヴァイオリン・ソナタ第3番変ホ長調Op.12-3
A.シュニトケ/ヴァイオリン・ソナタ第1番(1963)
A.ドヴォルザーク/4つのロマンティックな小品Op.75
L.ヤナーチェク/ヴァイオリン・ソナタ

90年チャイコフスキーコンクールで優勝したペアでのリサイタルでした。最初のベートーヴェンはヴァイオリンとピアノが噛み合ってない部分がありました。シュニトケは息がぴったりで良かったと思います。ベレゾフスキーは特に現代風の曲に向いているように思います。少し荒っぽい面がありますが。後半のドヴォルザークは良かったのですが、デュオと呼ぶにはふさわしくないプログラムだったと思います。この日は結構ヴァイオリンが鳴ってたと思います。終演後諏訪内さんはサインをもらおうと並んで待っているファンを避けるように去って行きました。

1999年モントリオール交響楽団 1999年6月24日(木)モントリオール交響楽団
◆指揮 シャルル・デュトワ
◆場所 神戸国際会館国際ホール
◆プログラム
J.シベリウス/交響詩「フィンランディア」Op.26
M.ブルッフ/スコットランド幻想曲Op.46
A.L.ドヴォルザーク/交響曲第9番ホ短調Op.95、B178「新世界より」

大雨の日にわざわざ神戸まで行ったのに、ハズレの連続でした。フィンランディアに哀愁が感じられない。北欧独特の冷たい雰囲気が欲しいと思いました。最後の音の切り方も好みではありません。2曲目のスコットランド幻想曲ですが、ホールが広すぎることと天井が高すぎることが致命的だったと思います。ヴァイオリンの音が抜けてしまって、 後ろまで届いてこないのです。諏訪内さんは一生懸命歌わせてはいましたが。あくまでも好みの問題だと思いますが、音の切り方はもう少し丁寧にして欲しい部分が多々ありました。「新世界」は全体的に軽めの音楽に仕上がっている感じで、これも私の好みではありませんでした。またまた携帯を鳴らした人がいたのは許せませんね。おまけに傘を倒す音があちらこちらでしていました。ホールの対応もいまいちで終演後サイン会はないのか尋ねたところ「そのようなものは行っておりません」とそっけなく言われ不愉快な思いをしました。諏訪内さんはサインを待つファンを振り切ってさっさとタクシーに乗って去って行きました。