松山冴花
Saeka Matsuyama
      
1992年リサイタル 1992年8月23日(日)ヴァイオリンリサイタル
◆ピアノ 江口 玲
◆場所 京都府民ホールアルティ
◆プログラム
G.タルティーニ/ヴァイオリン・ソナタト短調「悪魔のトリル」
J.S.バッハ/無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番ホ長調
        BWV1006より「プレリュード」「ガボット」
A.ドヴォルザーク/ソナチネト長調Op.100
P.サラサーテ/序奏とタランテラOp.43
H.ヴィエニャフスキ/華麗なるポロネーズ第1番ニ長調Op.4

この時若干11歳。ニューヨークのジュリアード音楽院のプレカレッジに在学していた松山さんのデビューリサイタルだったと思います。演奏は技術的には11歳とは思えない程完璧でした。特に後半のサラサーテとヴィエニャフスキが素晴らしかったと思います。それにしても子供連れの観客が多かったです。(^_^;)

2005年大阪センチュリー交響楽団第105回定演 2005年10月7日(金)大阪センチュリー交響楽団第105回定期演奏会
◆指揮 オッコ・カム
◆場 所 ザ・シンフォニーホール
◆プログラム
J.シベリウス/劇音楽「クレオマ」Op.44より鶴のいる情景
J.シベリウス/ヴァイオリン協奏曲ニ短調Op.47
D.D.ショスタコーヴィッチ/交響曲第1番ヘ短調Op.10

シベリウスの小品はあまり知らないのですが、この日初めて聴いた「鶴のいる情景」とても幻想的で綺麗な曲でした。指揮者がフィンランドオッコ・カムさんだからでしょうかセンチュリー交響楽団の演奏にもも北欧らしい表情が出ていたように感じました。2曲目の協奏曲で松山さんが登場しました。彼女の演奏を聴くのは実に13年ぶりです。素晴らしく研ぎ澄まされた演奏で、第3楽章の終わるまでハラハラする場面が全くありませんでした。そのくらい技術的には完璧でした。この時は3階席にいましたが音量も申し分なかったと思います。(音量が足りないと3階で聴くとどうしても物足りなく感じてしまいますので。)彼女の場合演奏スタイルがシャープですからこの手の曲は向いているのだと思います。機会があればまたリサイタルで演奏を聴いてみたいですね。後半のショスタコーヴィッチの交響曲第1番は初めて聴いたのですが、何ともとらえどころのない曲でしたが、オーケストレーションはなかなか面白いと思いました。(途中チェロパートの人が1人出て行ってまた戻ってきて前の人と楽器の交換をしていたのは楽器の調子が悪かったからなのでしょうか?)それにしてもどうしても管楽器の出だしがぴたっと揃わないですね。オケ全体がやや弾きなれいないなと感じました。終演後お2人からサインをいただきました。(^○^)

2007年兵庫芸術文化センター管第10回定演 2007年6月10日(日)兵庫芸術文化センター管弦楽団
             第10回定期演奏会
◆指揮 マティアス・ピンチャー
◆場所 兵庫県立芸術文化センターKOBELCO大ホール
◆プログラム
M.ピンチャー/オシリスに向かって
C.C.サン=サーンス/ヴァイオリン協奏曲第3番ロ短調Op.61
H.ベルリオーズ/幻想交響曲〜ある芸術家の生涯のエピソード〜
            Op.14

相変わらず芸術文化センター管弦楽団の人気はすごいです。チケットは完売で補助席まで出ていました。指揮者のピンチャーさんはかなり若い方です。この日のコンマスは四方恭子さんでした。1曲目の「オシリスに向かって」はご本人が作曲された曲でオーケストレーションは面白いと思いましたが、現代曲は苦手です。(^_^;)2曲目のサン=サーンスのヴァイオリン協奏曲第3番を生で聴くのはこれで2回目です。1楽章の出だしからG線のかなり高いポジションの音が出てきたりするかなり難しい曲です。P.サラサーテのために作曲しただけのことはあります。この日はかなり前の方に座っていましたので、松山さんのボウイングをはっきり見ることが出来ました。時々重音の音程で怪しい部分があったり、フラジオレットが鳴り損ねていたりしましたが、1楽章、3楽章はシャープな迫力ある演奏で良かったと思います。後ろで聴いてもきっとはっきり聞えたことでしょう。2楽章ではヴァイオリンをよく歌わせていてこちらも良かったと思います。クラリネットとの掛け合いもタイミングぴったりでした。終演後、拍手がなかなか鳴り止まないので、松山さんは何度も舞台に登場していましたがアンコールはありませんでした。後半の「幻想交響曲」はかなりの力演で良かったです。(3楽章のイングリッシュホルンとオーボエの掛け合いの部分では遠近感が上手く出ていました。サン=サーンスでも感じたことですが、芸術文化センター管弦楽団の木管上手いと思います。)演奏が終わった瞬間に「ブラヴォー!」と叫んでいる人もいました。終演後松山さんにサインをいただきました。一緒に写真を撮ることも出来ました。(^^♪

2009年デュオリサイタル 2009年5月9日(土)デュオリサイタル
◆ピアノ 津田裕也
◆場所 兵庫県立芸術文化センター神戸女学院小ホール
◆プログラム
L.V.ベートーヴェン/ヴァイオリン・ソナタ第5番ヘ長調Op.24「春」
A.ドヴォルザーク/ロマンスヘ短調Op.11、B.38
R.シューマン/3つのロマンスOp.94
C.フランク/ヴァイオリン・ソナタイ長調

仙台コンクールの優勝者同士のリサイタルでした。兵庫県立芸術文化センター小ホールは1度聴きに来たことがありましたが、響きは結構良いと思います。1曲目の「スプリング・ソナタ」は聴き易い演奏でしたが、かすれてしまう音があり、4楽章では音程が不安定なところもありました。ピアノの津田さんはヴァイオリンよりも出しゃばりすぎる事がない演奏で個人的に結構好きな音色を出す人だと思います。2曲目のドヴォルザークのロマンスは個人的に好きな曲です。「スプリング・ソナタ」よりもこの曲の方が彼女には合っている気がしました。この曲あまり変化のある曲ではないので表現を付けるのが難しいと思うのですが、松山さんの演奏は結構良かったです。ただこの曲でも時折音程が甘いところがありました。前半最後はシューマンの3つのロマンス。第2番は庄司紗矢香さんがアンコールで演奏されるのを聴いたことがあります。個人的にはメインとして演奏すると印象が薄い曲のように思いました。休憩をはさんで後半はフランクのソナタでした。本来はこの曲が絶好調になる曲だったと思うのですが、最初はちょっと乗っていない感じでした。2楽章のような雰囲気が松山さん向きなんだろうなぁと思いました。ピアノの津田さんとも息が合っていましたし、1楽章と違って彼女らしい音を出していましたから。後半に入るにつれて調子が上がってきた感じでしたが、突然音程を狂わす場面もありました。

アンコールは
1.T.A.ヴィターリ/シャコンヌト短調
2.A.バッジーニ/妖精の踊りホ短調Op.25
でした。

ヴィターリのシャコンヌでも途中音程が甘いところがありました。でも松山さんにはこの手の超絶技巧系の曲の方が合っている気がします。終演後お2人のサイン会がありました。

2011年デュオリサイタル 2011年11月13日(日)デュオリサイタル
◆ピアノ 津田裕也
◆場所 兵庫県立芸術文化センターKOBELCO大ホール
◆プログラム
F.クライスラー/プニャーニの様式による前奏曲とアレグロ
F.クライスラー/愛の喜び
F.クライスラー/愛の悲しみ
F.クライスラー/美しきロスマリン
G.タルティーニ/ヴァイオリン・ソナタト短調「悪魔のトリル」
P.サラサーテ/ツィゴイネルワイゼンOp.20
A.シェーンベルク/ファンタジーOp.47
L.V.ベートーヴェン/ピアノとヴァイオリンのためのソナタ第9番
             イ長調Op.47 「クロイツェル」

仙台コンクールの優勝者同士のリサイタルで2年ぶりのリサイタルでした。チケット代が格安ということもあり、満席でしたが客層が良くないと感じました。例えば隣に座っている人が演奏中に話をしたり、拍手が早かったりということがありました。。前半はクライスラーの曲4曲が続きました。1曲目の「前奏曲とアレグロ」は松山さんの演奏同様思い切りの良い演奏でした。「美しきロスマリン」までは続けて演奏されるつもりだったらしく、曲が終わる毎に拍手をする聴衆に戸惑っていらっしゃるようでした。前半4曲目の「悪魔のトリル」と「ツィゴイネルワイゼン」が良かったです。特に「ツィゴイネルワイゼン」では終演後「ブラヴォー!」の声もありました。休憩を挟んで後半1曲目は12音階の炸裂するシェーンベルクの「ファンタジー」でした。この曲以外は調性が取れた曲でしたので少し違和感がありましたが、松山さんには技巧的な曲の方が合っている気がします。最後は「クロイツェル」でした。津田さんのピアノはでしゃばりすぎるわけでもなく松山さんとの息はぴったりでした。松山さんもこの曲が一番のっているように感じました。全楽章通して個性的な演奏だに思えました。演奏が素晴らしかったからか第1楽章が終わったところで拍手が起こりました。(客層から曲を知らない人もいたのかもしれませんが。)終演後は「ブラボー!」の声が飛び交いました。

鳴り止まない拍手に応えてアンコールは
1.モーツァルト/ヴァイオリン・ソナタ第34番 変ロ長調K.378より
           第2楽章
2.エルガー/愛のあいさつOp.12
でした。

どちらの曲でも拍手が早い人がいて残念でした。終演後お2人のサイン会がありました。

サイン