五嶋みどり
Midori
      
2008年フィラデルフィア管弦楽団兵庫公演 2008年5月25日(日)フィラデルフィア管弦楽団兵庫公演
◆指揮 クリストフ・エッシェンバッハ
◆場所 兵庫県立芸術文化センターKOBELCO大ホール
◆プログラム◆
E.B.ブリテン/ヴァイオリン協奏曲Op.15(1939/58)
D.D.ショスタコーヴィッチ/交響曲第5番ニ短調Op.47「革命」

最近芸術文化センターを訪れることが多くなったような気がします。たまたま聴きたいコンサートがあるからなのですが、駅近で雨が降って傘をささなくてすむので立地条件は非常に良いと思います。音の響きは聴く場所によると思います。この日は2階席の正面で聴きましたが、音がバランス良く聞えてくるので1階席よりは良いと感じました。1曲目のブリテンのヴァイオリン協奏曲はこの日聴くのは全く初めてでした。彼が20代に書いたのだそうです。第1楽章出だしは打楽器で始まり少し風変わりな感じのする曲です。第2楽章は重音とヴァイオリンの技巧のオンパレードです。その後カデンツァが続き、そのまま第3楽章へと続きます。この楽章もヴァイオリンの技巧のオンパレードです。最後は静かに消えるように終わりました。恐らくこの曲を知っている聴衆は少なかったのではないでしょうか。曲が終わったあと拍手が早い人がいましたし、その後バラバラと拍手が起こりました。Midoriさんのヴァイオリンは非常に透明感のある音で演奏内容も本当に素晴らしかったです。「ブラヴォー!」の声もあり、拍手が鳴り止まないのでMidoriさんは何度も登場しておられました。後半はショスタコーヴィチの「革命」でした。全体的にもったいぶった感じの奏でした。ホールに原因もあるのでしょうが、オーケストラの低音があまり鳴っていないように感じました。音色がまるで澄み切った青空のように明るいので、ショスタコーヴィチらしくはなかったですね。(この曲はもっと深刻な感じを出して演奏して欲しいのです。)終演後は「ブラヴォー!」の声が飛び交っていました。鳴り止まない拍手に応えてアンコールはW.R.ワーグナーの歌劇「ローエングリン」より第3幕への前奏曲でした。終演後Meet&Greetでは皆さん1列に並んで順番に並んでいました。前回は押し合いになって危ないなと感じましたから今回のスタッフの対応は正解だったと思います。私もサインをいただいてから握手をして、一緒に写真を撮ることも出来ました。(^^♪

2009年バイエルン放送交響楽団兵庫公演 2009年11月8日(日)バイエルン放送交響楽団兵庫公演
◆指揮 マリス・ヤンソンス
◆場所 兵庫県立芸術文化センターKOBELCO大ホール
◆プログラム
L.V.ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op.61
W.R.ワーグナー/歌劇「タンホイザー」序曲(ドレスデン版)
W.R.ワーグナー/歌劇「神々の黄昏」より
                      ジークフリートのラインの旅
                      葬送行進曲
W.R.ワーグナー/歌劇「ワルキューレ」よりワルキューレの騎行

今までみどりさんのベートーヴェンの協奏曲は聴いたことがないのでどんな演奏をするのか期待して出かけて行きました。バイエルン放送響との共演を聴くのはこれで2度目です。チケットは完売。相変わらずすごい人気です。バイエルン放送響の音色はベートーヴェンにはぴったりです。 さてみどりさんのベートーヴェン、昔のシャープな演奏とは違いホール全体を包み込むような温かい演奏でした。弱音を極端に弱くしてクレッシェンドしたときの効果を上手く出していました。コントラストがはっきりしていてかといって冷たい演奏ではなくホールの聴衆はみどりさんの演奏に釘付けになっているのがすごく伝わってきました。最近の演奏スタイルは古楽器風が多いのですが、みどりさんのスタイルは歌わせるところは思い切り歌わせて弾くカラヤンと共演していた頃のムターのようなスタイル。私好みです。こんな演奏なら何回でも聴きたいです。残念だったのは私の席の近くの人が演奏の途中で(しかも静かな部分なのに)音を立てて出たり入ったりしていたことです。こういうコンサートでもマナーの悪い人っておられるんですね。終演後は会場中が拍手喝采状態で「ブラヴォー!」の声もありました。鳴りやまない拍手に応えてアンコールはJ.S.バッハの無伴奏ヴァイオリンソナタ第1番ト短調BWV1001から「Adagio」(ホワイトボードには第1楽章って書いてあったのですが)でした。こちらもじっくり歌わせる演奏でした。後半はワーグナーの歌劇の曲で占められていました。前半のみどりさんのヴァイオリンの印象があまりにも強かったので演奏は素晴らしかったのですがかき消された感じでした。それに私はワーグナーに限らずオペラは聴かない方なので音楽がどういう場面で使われているのかが想像できないのです。でも「タンホイザー」序曲と「ワルキューレの騎行」は知ってますけど。「ローエングリン」の第1幕への前奏曲が当初演奏予定だったのが指揮者の都合でカットされたらしいです。アンコールはまずグリーグのペール・ギュントから「ソルヴェイグの歌」。この曲確か前にも何かの演奏会で聴いたことがあると思うのですが本当に綺麗な曲です。またオケの弦パートが綺麗な音を出すので感動!!続いてワーグナーの「ローエングリン」の第3幕への前奏曲でした。終演後みどりさんのサイン会がありました。1人1人と握手して、言葉を交わして、サインして毎回感心します。

2010年京都コンサートホール15周年記念コンサート 2010年10月31日(日)京都コンサートホール
                     15周年記念コンサート
◆指揮 外山雄三
◆管弦楽 京都市交響楽団
◆場所 京都コンサートホール大ホール
◆プログラム
L.V.ベートーヴェン/付随音楽「シュテファン王」序曲
L.V.ベートーヴェン/交響曲第8番ヘ長調Op.93
L.V.ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op.61

京都コンサートホールの15周年コンサートということで、オールベートーヴェンプログラムでした。指揮は外山雄三さん。前半は聴くのが初めての曲ばかりでしたが、交響曲第8番は良い曲だと思いました。弦楽器が活躍する曲のように思いました。休憩を挟んで後半はみどりさんの演奏でベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲。非常に丁寧で強弱もはっきりしていて巣晴らしかったです。京響も力演でよかったです。ちなみにこの日はチケットは完売していました。鳴り止まない拍手に応えて何度も舞台上に登場していらっしゃいました。アンコールはありませんでしたが、終演後のみどりさんのMeet&Greetではすごい行列でした。私も並んでサインと握手をしていただきました。

2011年デュオリサイタル 2011年6月21日(火)デュオ・リサイタル
◆ピアノ オズガー・アイディン
◆場所 兵庫県立芸術文化センターKOBELCO大ホール
◆プログラム
W.A.モーツァルト/ピアノとヴァイオリンのためのソナタト長調K.301
L.ヤナーチェク/ヴァイオリン・ソナタ
M.ラヴェル/ヴァイオリンとピアノのためのソナタト長調
A.サッリネン/4つのエチュードOp.21
L.v.ベートーヴェン/ヴァイオリン・ソナタ第9番イ長調Op.47
             「クロイツェル」

楽しみにしていたみどりさんのリサイタルを聴くのはかなり久しぶりです。オズガー・アイディンさんとの共演でした。チケットは完売。この日は2階席でしたがよく聞こえました。丁寧に調弦していました。1曲目のモーツァルトから強弱がはっきりした演奏でした。ヤナーチェク、ラヴェルと非常に集中力を感じる演奏でした。特にラヴェルのソナタが良かったです。休憩を挟んで後半はサッリネン。私は知りませんでしたが、フィンランドの作曲家だそうです。不協和音の利いた演奏が終わった瞬間、「えっ?終わったの」という感じでしばらく間を置いてから拍手が起こりました。「クロイツェル」はみどりさんの研ぎ澄まされたヴァイオリンの音色とアイデンさんのピアノとの掛合いが続き、聴衆は息を呑んで聴いていました。もちろん私もそうでした。曲が終わった瞬間「ヴラヴォー!」の声が飛び交いました。鳴り止まない拍手に応えてアンコールはC.A.ドビュッシーの「亜麻色の髪の乙女」でした。終演時刻は21:30。本当に内容の濃いコンサートでした。終演後サイン会がありました。例によって大勢の方1人1人に「こんにちは」と声をかけて握手、サインしてくださいました。私のはバックが黒いCDジャケットでしたのでどうされるかと思うと銀色のペンが用意されました。アイディンさんにもサインをいただきました。

2014年ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 2014年3月19日(水)ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
◆指揮 リッカルド・シャイー
◆場所 フェスティバルホール
◆プログラム◆
F.メンデルスゾーン/ 序曲「ルイ・ブラス」Op.95
F.メンデルスゾーン/ ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 Op.64
D.D.ショスタコーヴィチ/交響曲第5番ニ短調Op.47

フェスティバルホールは約半年ぶりです。オケのライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団は、250年を超える歴史を誇る由緒あるオーケストラだそうです。ちなみに両翼配置で、ピアノ、ハープ、チェレスタは向かって右側、パーカッションは雛段の上に配置していましいました。また、誘導灯は消していました。最近よく誘導灯を消すコンサートに遭遇します。シャイーさんの指揮で演奏を聴くのは11年ぶり、Midoriさんの演奏は3年ぶりです。2曲目のメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲、とても表情豊かな演奏でした。ただ、フェスティバルホールはヴァイオリン・ソロには広すぎるのか、席が2階だった影響があるのか、わざと意識的にそう演奏していたのかはわかりませんが、音が遠くから聞こえてくるように感じました。ヴァイオリンの音もそう鳴っていなかったような気がしました。それに合わせるようにオーケストラの音も控えめに演奏しているように感じました。でも、終演後は「ヴラヴォー!」の声もありました。鳴り止まない拍手に応えてアンコールは

J.S.バッハ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番ハ長調BWV.1005より「ラルゴ」でした。

後半のショスタコーヴィチの5番はテンポはかなりゆっくりでしたが、オーケストラの音は非常によく鳴っていました。それにこの曲両翼配置で演奏すると効果的に聞こえるようにもできていると気付きました。(でも、恐らくザ・シンフォニーホールだったらもっと鳴っていただろうと思います。あくまでも1月に行った演奏会と比較しての話ですが。) この曲第3楽章ではヴァイオリンパートが3つに分かれるのですが、今回は2ndヴァイオリンが3rdを担当していました。美しい音色に思わずうるっときました。第4楽章もスピードをそう速めることなく大いに盛り上がりました。 終演後は「ブラヴォー!」の嵐状態になりました。シャイーさんは、鳴り止まない拍手に応えて何度も舞台には登場してくださったのですが、アンコールはありませんでした。 終演後五嶋みどりさんのMeet&Greetが1階席後方のホワイエであり、握手していただきました。もちろんサインもいただきました。