五嶋みどり
Midori
      
2003年ミュージック・シェアリングファンド・レイジング・コンサート 2003年12月27日(土)ミュージック・シェアリングファンド・レイジング・
              コンサート
◆ピアノ ピーター・ビノグールド
◆場所 ホテル阪急インターナショナル
◆プログラム
G.フォーレ/ヴァイオリン・ソナタ第1番イ長調Op.13
D.ミヨー/春Op.18
J.アクロン/ヘブライの旋律Op.33
A.K.グラズノフ/バレエ「ライモンダ」より間奏曲
C.シンディング/ヴァイオリンとピアノのための組曲第1番イ短調
           Op.10「古い様式の」

ミュージックシェアリング主催の活動資金を集めるために開いたコンサートでした。この日は時折雪が舞う非常に寒い日で、会場に早く行くつもりが着いたのは15分前。前の方の席はすでに埋まった状態でしたが、いつもこのサイトをご覧になって下さっておられる方が私の席を確保して下さっておられまして、(本当に有難うございました。(^o^))前から2列目で聴くことが出来ました。会場がホテルなので音は響かないのですが、みどりさんのヴァイオリンの音色をこんな間近で聴いたのは初めてだったのでとても嬉しかったです。曲目は最近演奏されることが少なくなった曲目が中心で、その点も聞き応えがありました。1曲目のフォーレから4曲目のグラズノフまでの曲では繊細な表現が感じ取られる演奏で、非常に良かったです。彼女の演奏を聴き初めて10年くらいになりますが、だんだんと演奏に深みを増してきていると思います。最後のシンディングは、相変わらず集中力を感じさせる演奏で、速いパッセージの部分では衰えぬテクニックで、歌う部分では深みのある音色で魅了してくれました。この手のコンサートは演奏者との距離感を感じさせないので非常に好感が持てると思います。終演後はみどりさんを囲んで交流会がありました。私もサインをいただいて一緒に写真を撮ることが出来ました。(^o^)

2004年読売新聞創刊130周年阪神大震災復興支援特別コンサート 2004年5月10日(月)読売新聞創刊130周年阪神大震災復興支援
             特別コンサート
◆指揮 ロベルト・アバド
◆管弦楽 読売日本交響楽団
◆場所 神戸国際会館こくさいホール
◆プログラム
F.メンデルスゾーン/序曲「フィンガルの洞窟」Op.26
F.メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲ホ短調Op.64
G.マーラー/交響曲第1番ニ長調「巨人」

阪神大震災から来年で10年ということで実現したコンサートだったそうです。Midoriさんはこの日の出演料を辞退してすべて義援金になさったそうです。読響に限りませんが日本のオケは金管の立上りが悪いのがどうしても目立ってしまいます。案の定1曲目の「フィンガルの洞窟」からそうでした。2曲目でMidoriさんが登場しました。この日は雨だったためかヴァイオリンのピッチがなかなか安定しなかったようで舞台上で何度も調弦していました。演奏は出だしからとても繊細な演奏で、彼女の思いが伝わってくるようでした。テクニックも相変わらず完璧でした。神戸国際会館はヴァイオリンには広すぎるホールだと思います。演奏内容自体は良かったのですが、元々彼女のヴァイオリンは音量がある方ではないのと、3階にいたこともあってでしょうが、やや迫力不足気味に聞こえました。鳴り止まない拍手に応えて、アンコールにバッハの無伴奏パルティータ第2番から「シャコンヌ」を弾いて下さいました。(アンコールにするには長すぎる曲ではありますが。)後半のマーラーはトータル的には良かったのですが、やはり金管(特にホルン)の立上りの遅さが目立ちました。終演後サインをいただきました。Midoriさんのリサイタルではサインを待つ人も多いのですが、この日は7、8人くらいでした。

2005年デュオ・リサイタル 2005年1月2日(日) デュオリサイタル
◆ピアノ ロバート・マクドナルド
◆場所 ザ・シンフォニーホール
◆プログラム
L.V.ベートーヴェン/ヴァイオリン・ソナタ第5番ヘ長調Op.24「春」
L.ヤナーチェク/ヴァイオリン・ソナタ
C.A.ドビュッシー/ヴァイオリンとピアノのためのソナタ
J.ブラームス/ヴァイオリン・ソナタ第3番ニ短調Op.108

今回のリサイタルはお正月にしかもプログラムは2種類でその1つは現代曲で固めるという斬新な趣向でした。私はスタンダードなプログラムの方にかなり久しぶりに主人と行きました。お正月にもかかわらずお客さんは大盛況でした。当初予定されていたマイケル・ハーシュの 花の骸がスプリングソナタに変更になり演奏のの順番も変更されました。1曲目のスプリングソナタを聴いて表現力に益々磨きがかかってきたように感じました。2曲目のヤナーチェクと3曲目のドビュッシーは技巧に偏りがちな演奏が多い中でMidoriさんらしい主張も見え隠れする素晴らしい演奏でした。特にヤナーチェクはおどろおどろしい面と繊細な面を上手く使い分けて表現していたように感じました。4曲目のブラームスは以前のリサイタルでも取り上げていたことがありましたがその時よりも表情豊かであの物悲しい出だしからはっとさせられるような感動がありました。鳴り止まない拍手に応えてアンコールを2曲弾いて下さいました。終演後例によってMeet&Greetがあったのですが、風邪をひいて体調があまり良くなかったので参加せずに帰りました。

2005年バイエルン放送交響楽団兵庫公演 2005年11月19日(土)バイエルン放送交響楽団兵庫公演
◆指揮 マリス・ヤンソンス
◆場所 兵庫県立芸術文化センターKOBELCO大ホール
◆プログラム
L.V.ベートーヴェン/レオノーレ序曲第3番Op.72a
S.S.プロコフィエフ/ヴァイオリン協奏曲第1番ニ長調Op.19
D.D.ショスタコーヴィチ/交響曲第5番ニ短調Op.47「革命」

西宮に完成した新しいホールのオープニングコンサートでした。チケットは完売でした。まだホールが新しいので音は乾いた感じで残響もそうない感じがしました。1曲目のレオノーレではたぶん4階席でトランペットを吹いていたのでしょうか?遠くから聞えてくる感じが上手く出ていて良かったです。2曲目のプロコフィエフでMidoriさんが登場しました。Midoriさんの弦の調子がよくなかったようで舞台で何度も調弦した末に演奏が始まりました。(楽章間でも調弦を繰り返していました。)第1楽章の幻想的なメロディはさらっと弾くスタイルでその後の怪しげな副主題、それから第2楽章のスケルツォはいつもの通り非常に集中力を感じさせるいつもの演奏スタイルで本当に素晴らしかったです。第3楽章は第1楽章同様さらっとしたスタイルで透明感の感じさせる音で演奏していました。オーケストラとの音量のバランスも良かったと思います。終わった直後少ししんとなってから拍手が起こりました。(この点は良かったですね。「ブラヴォー!」の声もありました。関西はどうしても拍手が早い人がいますから。(^_^;))鳴り止まない拍手に応えてアンコールにJ.S.バッハの無伴奏ソナタ第2番から第3楽章「Andante」を演奏してくださいました。(この曲の演奏直後拍手が早かった人がいて少し興ざめしました。)後半のショスタコーヴィチは音色が綺麗すぎて(第3楽章なんて雲ひとつない空みたいな演奏でした。)ちょっとイメージが違うかなと感じました。オーケストラ自体は上手いと思いましたが。アンコールはE.グリーグのペールギュント組曲の第2組曲から第4曲「ソルベイグの唄」でした。終演後Meet&GreetでMidoriさんにサインをいただこうと思ったところみんな並ばないで押し合い状態になって危ないなぁと感じましたが、Midoriさんは嫌な顔もせずに全員にサインをしておられました。つくづくすごい人だと思います。

2005年バイエルン放送交響楽団京都公演 2005年11月20日(日)バイエルン放送交響楽団京都公演
◆指揮 マリス・ヤンソンス
◆場所 京都コンサートホール大ホール
◆プログラム
R.ワーグナー/楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」
           第1幕への前奏曲
J.シベリウス/ヴァイオリン協奏曲ニ短調Op.47
L.V.ベートーヴェン/交響曲第7番イ長調Op.92

兵庫公演とは別プログラムなので京都まで出かけて行きました。紅葉シーズンのためか電車は妙に混んでいました。(^_^;)チケットはこの日も完売でした。私は3階の右サイドに座っていましたが音響は結構良かったと思います。やはりドイツのオケにはドイツの曲が合う気がします。1曲目のワーグナーも3曲目のベートーヴェンも演奏がハマっていたように思います。2曲目のシベリウスですが、これまで何度も聴きに行っていますがその中では一番印象に残る名演だったと思います。この日も弦の調子が良くなかったのか何度も調弦はしていましたが第1楽章の導入部からピーンと張った緊張感が漂っていました。本当に非常にキレのある演奏でかと言ってテクニックにばかり偏っていないのです。カデンツァの部分で若干音程が狂ったところがありましたが、すぐに調子を取り戻しその後は全く問題なしでした。第2楽章では透明感のある音で綺麗に歌っていましたし、第3楽章のまるでアクロバットのような部分が続く部分でも全く危なげない演奏でした。最後は一気にスピードを上げて終わりました。「ブラヴォー!」の声もあちらこちらからあがっていました。この日はアンコールはありませんでした。後半のベートーヴェンはコントラストがはっきりした素晴らしい演奏でした。アンコールはJ.ブラームスのハンガリー舞曲第6番とG.ビゼーのアルルの女第2組曲から「ファランドール」でした。演奏内容は19日、20日とも濃かったですがトータルでは20日の方が良かったと思います。終演後MidoriさんのMeet&Greetには大勢の人が集まりましたが、この日はみんなきちんと並んで待っていました。京都の人は礼儀正しいからでしょうか。(そういえば着物姿の人も大勢おられました。)

2007年デュオ・リサイタル 2007年6月1日(日) デュオリサイタル
◆ピアノ ロバート・マクドナルド
◆場所 ザ・シンフォニーホール
◆プログラム
L.V.ベートーヴェン/ピアノとヴァイオリンのためのソナタ第3番
             変ホ長調Op.12-3
J.S.バッハ/無伴奏ヴァイオリンパルティータ第2番ニ短調BWV.1004
C.A.ドビュッシー/ヴァイオリンとピアノのためのソナタ
O.メシアン/主題と変奏
M.ラヴェル/ツィガーヌ

今回のリサイタルはザ・シンフォニーホール開館25周年記念コンサートとして行われました。今回も主人と2人で行きました。チケットは完売で補助席まで出ていました。1曲目のベートーヴェンは全体的に弱音で演奏し、ピアノがメインになるように弾いている感じでした。この時代はどちらかといえばヴァイオリンはオブリガートの役割を果していたのでこういう解釈をしたのだろうと思いますが、ピアノが強すぎるように感じました。2楽章が良かったです。この日Midoriさんのヴァイオリンは演奏中に音が下がってきていたようでした。かなり念入りに調弦していましたがそれでも演奏中に音が下がってきているようでした。2曲目のバッハのパルティータの演奏中も音が下がり気味で、音程が甘い部分がありました。以前の彼女の演奏でしたら張り詰めた雰囲気が漂っていたのですが、今回の演奏は周りを包み込むような雰囲気が漂っていました。特に「シャコンヌ」は素晴らしかったです。とにかく歌わせ方が素晴らしかったです。演奏中聴衆は誰1人咳もせず、みどりさんの世界に惹き込まれているようでした。後半のドビュッシーのソナタも以前とは違いソフトな感じで非常に聴きやすかったです。特に弱音の表情が豊かなことには感心しました。その分ピアノとのバランスが悪い部分がありました。次のメシアンはバランスも良く、全体的に良かったです。最後の「ツィガーヌ」は前半の無伴奏の部分が特に良かったです。以前でしたら息を呑むような演奏でしたが、ソフトな感じの演奏でした。全体的にMidoriさんのヴァイオリン昔とずいぶん変わったなぁと感じました。私は風邪で咳が止まらない状態だったのに、彼女の演奏に惹き付けられて咳も出ませんでした。鳴り止まない拍手に応えて

アンコールは
1.A.K.グラズノフ/瞑想曲Op.32
2.F.クライスラー/シンコペーション

両方とも良かったですが、1曲目の「瞑想曲」が特に良かったです!素晴らしい間の取り方、素晴らしい歌わせ方で感動しました。最後はスタンディングオベーション状態でした。終演後例によって、Meet&Greetがありました。いつものことですがみんな並ばないので下手をすると将棋倒しになってしまいそうで危ないなぁと思いました。おまけにただでさえ人が多いのにツーショットで写真を撮る人までいました。気持ちは解るのですが、こういう場合は最後まで待ってから撮るべきでしょうね。途中で「主催者、並ばせたらどうですか!」と怒り出す人が出てきてやっと係の人が「1列に並んでください。」と言い、みんな並んでいました。手際が悪いです。かなり待ってから私もサインをいただいて握手をしていただきました。マクドナルドさんにもサインをいただいて握手をしていただきました。時計を見ると夜10時をまわっていました。