メリー・ウィドウ
The Merry Widow
      
佐渡裕芸術監督2008プロデュース喜歌劇『メリー・ウィドウ』 2008年6月29日(日)佐渡裕芸術監督2008プロデュース
             喜歌劇『メリー・ウィドウ』
◆作曲 F.レハール
◆台本 V.レオン L.シュタイン
◆日本語台本 広渡 勲 井上頌一
◆訳詞 森島英子
◆芸術監督・指揮 佐渡 裕
◆演出 広渡 勲
◆装置 S.ホルズワース
◆衣装 S.アルメリーギ
◆照明 沢田祐二
◆振付 川西清彦
◆合唱指揮 矢澤定明
◆管弦楽 兵庫県立芸術文化センター管弦楽団
◆出演者
ハンナ・グラヴァリ 佐藤しのぶ
ミルコ・ツェータ男爵 平野忠彦
ヴァランシエンヌ 並河寿美
ダニロ・ダニロヴィッチ伯爵 大山大輔
カミーユ・ド・ロシヨン ジョン・健・ヌッツォ
カスカーダ子爵 小貫岩男
サンブリオッシュ 花月 真
ボグダノヴィッチ 池田直樹
シルヴィアーヌ 平 みち
プリチッチ 泉 良平
プラスコヴィア 押見朋子
クロモウ 久岡 昇
オルガ 鈴木純子
ニエグシュ 桂 ざこば
ひょうごプロデュースオペラ合唱団
ダンサー・助演 夏山周久 吉元和彦 山田薫他
◆場所 兵庫県芸術文化センター KOBELCO大ホール

佐渡裕さんプロデュースのメリー・ウィドウ。感想はとにかく楽しかったです。もともとこの作品、自分が出演したことがあるのでとても愛着があるのです。宝塚歌劇と吉本新喜劇を足して2で割ったような演出という印象を受けましたが、関西人にはこの手の乗りが一番だと思います。日本語なので内容も判り易いし。以前ドイツ語版の『メリー・ウィドウ』を見に行ったことがあるのですが、こんなには笑えませんでしたよ。佐藤しのぶさんのハンナは声量があって良かったです。「ヴィリアの歌」にはうっとりと聞き惚れてしまいました。それにカミーユ役のヌッツオさんも良かったです。このオペレッタ、とにかくカミーユのソロが美味しいのです。おまけにバックに流れるヴァイオリン・ソロの甘いメロディがまた素敵なのです。ダニロの大山さんも良かったです。飲酒運転で自転車で登場して思い切りこけたり、おちゃめな一面があるところが最高。それにザコビッチのニェグシュははまり役でした。いきなりオーケストラピットから登場してあらすじを説明。その後も、関西弁と関西ネタ満載でとにかく笑わせてくれました。元宝塚トップスターの平みちさんとタップダンスを披露してくれたり、サービス精神満載で最後はオケを指揮する場面もありました。他にはツェータが東屋に集合する時間を「8時だよ。」と言った後「全員集合〜!!」とかパンフレットにも書いてありましたが、本来の構成をかなり変更してありました。序奏にはピアノ版でお馴染みの「メリー・ウィドウ・ワルツ」を組み込んでいました。構成は2部構成で「女を扱うには(女、女、女)」を第1幕に持ってきてその後にハンナとダニロの語りと「メリー・ウィドウ・ワルツ」を持ってきていました。その分第2幕を短くしてそのまま第3幕に入っていくようになっていました。そういえば「女を扱うには(女、女、女)」ではラインダンスもあってとても楽しかったです。第3幕にはウィーンのフォルクスオーパーでお馴染みの「フレンチ・カンカン」が追加されていました。(オリジナルには「フレンチ・カンカン」はありません。)最後には「グランド・フィナーレ」があって、(宝塚的ですね。)レハールのワルツ「金と銀」に合わせてバレエが披露され、その後はそれまでの見せ場をダイジェスト版で披露するという素敵な嗜好を凝らしてありました。DVD出して欲しいです。出たら絶対に買います!終演後佐渡さんのサイン会がありました。