リーラ・ジョゼフォウィッツ
Leila Josefowicz
      
1995年第37回大阪国際フェスティバル 1995年4月7日(金)第37回大阪国際フェスティバル
◆指揮 佐渡裕
◆管弦楽 東京交響楽団
◆場所 フェスティバルホール
◆プログラム
W.A.モーツァルト/歌劇「フィガロの結婚」K.492序曲
P.I.チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op.35
J.ブラームス/交響曲第1番ハ短調Op.68

リーラがニューヨークのカーネギーホールでセンセーショナルなデビューを飾り、デビューCDがフィリップスから発売された直後の初来日でした。チャイコフスキーの演奏は前評判通り素晴らしく、感動しました。技術も芸術性も申し分ありません。これからが楽しみなヴァイオリニストです。この時の佐渡さんは、コンクールで優勝する前だったと思うのですが、大振りな指揮で引き付けられるものがありました。

2001年アジア・ユース・オーケストラ 2001年8月27日(月)アジア・ユース・オーケストラ
◆指揮 セルジュ・コミッショーナ
◆場所 大阪国際交流センター
◆プログラム
M.I.グリンカ/ルスランとリュドミラ序曲
F.メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲ホ短調Op.64
A.L.ドヴォルザーク/交響曲第8番ト長調Op.88

6年前センセーショナルなデビューを飾って以来リーラの演奏を聴く機会がなかったのですが、思いがけずアジア・ユース・オーケストラと協演することになり聴きに行ってきました。すっかり大人っぽくなった彼女はすでに結婚もしていて1児の母でもあります。ガルネリで奏でる彼女のメンコンはとてもダイナミックで雑音も入ったりしていましたが、中々情熱的な演奏で良かったと思います。拍手が鳴り止まないのでアンコールにバッハの無伴奏パルティータ第3番のプレリュードを演奏してくれました。後半のドヴォルザークの8番は学生オケの演奏とは思えないほど整った良い演奏で金管もなかなかの腕前でした。ただ大阪国際交流センターの音響は今ひとつ良くないように感じました。私が座っていた位置のせいもあったのでしょうが、音が舞台の上だけで聞こえる感じに思えました。後半の演奏前に席に座っているリーラを発見し、終演後すかさずサインをいただいて帰りました。

2003年ベルギー国立管弦楽団 2003年1月31日(金)ベルギー国立管弦楽団
◆指揮 ミッコ・フランク
◆場所 愛知県芸術劇場コンサートホール
◆プログラム
C.A.ドビュッシー/牧神の午後への前奏曲
S.S.プロコフィエフ/ヴァイオリン協奏曲第1番ニ長調Op.19
H.ベルリオーズ/幻想交響曲〜ある芸術家の生涯のエピソード〜
           Op.14

ミッコ・フランクは以前TVで放映されたコンサートを見て若いのにオーケストラのメンバーをしっかりまとめているのには驚きを覚えました。その力は1曲目のドビュッシーから発揮されていて、不思議な音楽の世界へと引き込んで行くものを感じました。(椅子に座って指揮するのには少々驚きましたが。)2曲目のプロコフィエフの協奏曲1番を生演奏で聴くのは初めてでしたが、かなりとんでもないテクニックが多々出てくる曲でした。リーラはそれを難なくこなして弾き進んでいきましたが、2楽章に入った直後彼女が激しくピチッカートをしたあたりで弦が切れてしまいました。舞台袖に下がって弦を交換して再び2楽章から弾き始めました。弦が切れてしまったのにもかかわらず何も恐れることなく次々と難しいパッセージを弾き進んでいきました。無事全楽章弾き終わった直後「ブラヴォー!」の声も飛び交っていました。アンコールに応えて、クライスラーの「レチタティーボとスケルツォ・カプリースOp.6」から「スケルツォ」を演奏して下さいました。後半の幻想でもミッコの本領発揮といった感じで所々に表現の細かさが現れていました。(終楽章の鐘の音は舞台裏で鳴らしていました。)終演後は「ブラヴォー!」の嵐でなかなか帰らない観客のアンコールに2曲応えて下さいました。終演後サインをいただく時に私が差し出したデビューアルバムのCDジャケットを見てリーラは驚いていました。ミッコはとても小柄な人でした。週末のためか帰りの新幹線は非常に混んでいました。

サイン