アナスタシア・チェボタリョーワ
Anastasia Chebotareva
      
2000年リサイタル 2000年12月1日(金)ヴァイオリンリサイタル
◆ピアノ イゴール・ポルタツェフ
◆場所 野洲文化ホール
◆プログラム
S.S.プロコフィエフ/ヴァイオリン・ソナタ第2番ニ長調Op.94
J.ブラームス/ヴァイオリン・ソナタ第3番ニ短調Op.108
R.シュトラウス/ヴァイオリン・ソナタ変ホ長調Op.18
H.ヴィエニアフスキ/華麗なるポロネーズ第1番ニ長調Op.4
J.マスネ/タイスの瞑想曲
P.サラサーテ/カルメン幻想曲Op.25

アナスタシアさんの演奏は線は細めですが、なかなか情熱的で良かったです。音程が甘い面ががないわけじゃないんです。 でもそんなことを気にさせないというか。後半はのりにのっていました。特にタイスの瞑想曲、カルメン幻想曲は素晴らしい演奏だったと思います。でも詳細を覚えてないんですよね。何しろ演奏は良かったのですが、ホールは最悪でしたから。まず、客層が最悪。普段クラシックを聴いたことがないんだろうなと思える人が多かったのです。何しろ横でおじさん、 おばさんがおしゃべりするんですから。気が散ってしょうがないですよ。全く。その上客席が半分くらいしか埋っていないんです。 これにもがっかり。とどめはスタッフの対応の悪さ。まずプログラムの変更があったのに何の説明もなし。プログラムにアンケートが挟まっていないのをこちらが言わないと気付かない。クロークの対応がいかにも素人。サイン会の間は邪魔になるだろうと思い、サイン会が終わってから写真を撮りたいと言ったら、『正面から撮るのは駄目』とのおおせ。しかも何の理由も説明してくれない。演奏者が写真嫌いならわかりますがそうではありませんでしたし。このホールには二度と行きたくありません。彼女の演奏は、次回機会があればゆっくり落ち着いて聴ける環境で聴いてみたいです。

2001年リサイタル 2001年12月20日(木)ヴァイオリンリサイタル
◆ピアノ イゴール・ポルタツェフ
◆場所 神戸新聞松方ホール
◆プログラム
W.A.モーツァルト/ヴァイオリン・ソナタ第34番変ロ長調K.378(317d)
S.V.ラフマニノフ/ヴォカリーズOp.34-14
P.I.チャイコフスキー/「なつかしい土地の思い出」より
              メロディOp.42-3
P.I.チャイコフスキー/ワルツ・スケルツォハ長調Op.34
A.ドヴォルザーク(F.クライスラー編曲)/スラブ舞曲第2番ホ短調
                         Op.46-2
W.クロール/バンジョーとヴァイオリン
C.S.サン=サーンス/ヴァイオリン・ソナタ第1番ニ短調Op.75
C.W.グルック(F.クライスラー編曲)/歌劇「オルフェオと
                       エウリディーチェ」よりメロディ
F.クライスラー/ウィーン小行進曲
F.クライスラー/ジプシー女
A.I.ハチャトゥリアン(J.ハイフェッツ編曲)/バレエ「ガイーヌ」より
                           剣の舞

前回は最悪な思いをしましたが、今回は満足できるコンサートだったと思います。感動のあまり?拍手が速い人が1人いましたが、それ以外は不満はありませんでした。演奏中に話をする非常識な人もいませんでしたし、クラシックが好きな人が来られていたようです。ホールの響きは今一つでした。アナスタシアさんの演奏は相変わらず情熱的で弾き方が粗い面や細々としたミスはないわけではないのですが、テクニックは申し分なく感じました。激しい曲と繊細な曲を交えて弾いていましたが、激しい曲とのコントラストがはっきりしているところが良かったと思います。特に後半のサン・サーンスのソナタが良かったと思います。今年はこのソナタを3回聴いていますがどれも良かったですね。内面よりテクニックを要する曲なので華やかでコンサートには向いているのだろうと思います。終演後のサイン会では並んで写真を撮ったりしてかなりアットホームな雰囲気で良かったと思いました。

2002年リサイタル 2002年1月25日(金)ヴァイオリンリサイタル
◆ピアノ 小川英子
◆場所 京都府立府民ホールアルティ
◆プログラム
W.A.モーツァルト/ヴァイオリン・ソナタ第34番変ロ長調K.378(317d)
S.V.ラフマニノフ/ヴォカリーズOp.34-14
P.I.チャイコフスキー/「なつかしい土地の思い出」より
              メロディOp.42-3
P.I.チャイコフスキー/ワルツ・スケルツォハ長調Op.34
A.ドヴォルザーク(F.クライスラー編曲)/スラブ舞曲第2番ホ短調
                          Op.46-2
W.クロール/バンジョーとヴァイオリン
C.S.サン=サーンス/ヴァイオリン・ソナタ第1番ニ短調Op.75
C.W.グルック(F.クライスラー編曲)/歌劇「オルフェオと
                       エウリディーチェ」よりメロディ
F.クライスラー/ウィーン小行進曲
F.クライスラー/ジプシー女
A.I.ハチャトゥリアン(J.ハイフェッツ編曲)/バレエ「ガイーヌ」より
                           剣の舞

前回と違い響きはまずまず良かったです。お客さんもほぼ満席といった状態でした。アナスタシアさんの演奏は相変わらず情熱的で、繊細さを伴う曲も結構内面豊かに演奏していました。時々音がかすれることがあったりはしましたがそう気になりませんでした。今回もサン=サーンスのヴァイオリンソナタが良かったです。残念だったのはピアノの出来が良くなかったことです。特に1、4、5曲では音が抜ける場面がありました。練習不足だったのかアナスタシアさんの演奏するテンが速かったためついていけなかったのかかみあっていない部分も目だちました。コンビネーションは大切ですね。終演後サイ会がありました。ポスターにサインしていただいて部屋に飾ってあります。(^○^)

2003年リサイタル 2003年2月15日(土)ヴァイオリンリサイタル
◆ピアノ イゴール・ポルタツェフ
◆ギター ディミトリー・イラリョーノフ(*)
◆場所 ザ・シンフォニーホール
◆プログラム
P.I.チャイコフスキー/「なつかしい土地の思い出」より
              スケルツォOp.42-2
H.ヴィエニアフスキ/華麗なるポロネーズ第1番ニ長調Op.4
P.I.チャイコフスキー/「なつかしい土地の思い出」より
              瞑想曲Op.42-1
ロシア民謡/黒い瞳
ロシア民謡/2つのギター
C.サン=サーンス/序奏とロンド・カプリチオーソOp.28
J.ロドリーゴ/愛のアランフェス(アランフェス協奏曲第2楽章)(*)
E.グラナドス/スペイン舞曲集よりアンダルーサOp.37-5
M.d.ファリャ(クライスラー編)/歌劇「はかない人生」より
                   スペイン舞曲第1番
P.サラサーテ/スペイン舞曲集よりアンダルシアのロマンスOp.22-1
ギターソロの作品(曲名不明)(*)
F.タルレガ/アルハンブラの思い出(*)
P.サラサーテ/カルメン幻想曲Op.25

今回は前半はロシア物、後半はスペイン物でまとめたプログラムでした。1曲目の「スケルツォ」はやや不満が残る演奏でしたが、3曲目以降はなかなか良かったと思います。後半のプログラムが結構聞き応えがありました。「アランフェス協奏曲」のようにもともとギターのために書かれた曲をヴァイオリン、ピアノ、ギターのトリオで演奏したりしていました。後半の曲の方がアナスタシアさんには向いていたような気がします。特に最後の「カルメン幻想曲」は本領発揮といった感じで圧巻でした。ただ1つ残念に感じたのはお客さんの層がやや良くなかったことです。隣のおばさんが演奏中にガサガサ音を立てたり、しゃべったりするのが気になりました。演奏中にプログラムを思い切り音を立てて落とす人もいました。こういうのは静かに聴いている人の妨害になるので辞めて欲しいですね。終演後サイン会がありました。かなりの人が行列を作っていました。

2003年大阪シンフォニカー第88回定演 2003年10月16日(木)大阪シンフォニカー交響楽団
              第88回定期演奏会〜ロシアン・ナイト〜
◆指揮 曽我大介
◆場所 ザ・シンフォニーホール
◆プログラム
A.ハチャトゥリアン/バレエ音楽「ガヤネー」組曲より
             1.レズギンカ舞曲
             2.子守唄
             3.ストーム
             4.山人
             5.インヴェンション
             6.剣の舞
S.S.プロコフィエフ/ヴァイオリン協奏曲第1番ニ長調Op.19
S.S.プロコフィエフ/交響曲第5番変ロ長調Op.100

ハチャトゥリアンが生誕100年、プロコフィエフが没後50年ということでこんな曲目にしたようです。大阪でこんなレパートリーでお客さんが入るのかなぁと思ったりしましたが、思ったより客足は良く7割くらいは入っていました。「ガヤネー(ガイーヌ)」は実はバレエ音楽なのですが組曲の方が有名になってしまった民族色豊かな曲です。はっきり言って役不足気味な演奏でした。2曲目のプロコフィエフでアナスタシアさんの登場です。協奏曲で彼女の演奏を聴くのは初めてでした。テクニック的には申し分ないと思いましたが、時々音程が不安定な部分がありました。何よりも彼女らしい表情が欲しいと感じました。まあこんな屈折した曲を表情豊かに弾くのは至難の業だとは思いますが。後半の交響曲も頑張ってはいましたが、やはり役不足気味でした。こういうレパートリーで演奏するのがいかに難しいかを感じさせられたコンサートでした。

2004年西本智実「革命」ツアー2004 2004年6月24日(木)西本智実「革命」ツアー2004
◆指揮 西本智実
◆管弦楽 大阪フィルハーモニー交響楽団
◆場所 ザ・シンフォニーホール
◆プログラム
G.F.F.ヴェルディ/歌劇「運命の力」序曲
M.ブルッフ/ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調Op.26
D.D.ショスタコーヴィッチ/交響曲第5番ニ短調Op.47「革命」

仕事の都合で遅れて行ったので1曲目は聴く事が出来ませんでした。ホールに着いたのはちょうど2曲目が始まる直前でした。指揮者の西本知実さんの人気のためか大入り満員で立ち見まで出ていました。近年の大阪では珍しい光景です。ブルッフの協奏曲は大好きな曲の1つなのでとても楽しみにしていました。席が3階だったためか全体的に音は上に抜けて聞え、ヴァイオリンがオーケストラに押され気味に感じました。しかしヴァイオリンをよく歌わせていました。後半の「革命」はショスタコーヴィッチらしい暗さは感じさせる演奏でしたが、大フィルの金管の縦のラインが揃っていないのが目立ちました。終演後方々で「良い演奏だった」と言っていましたが、1人「そうかなぁ?」と思いながらホールを後にしました。(贅沢なのでしょうか?)

サイン